足形から見えるもの
石膏の足形から見えてくるもの、
足形には色々な表情があります。
踵の大きさ、形状やアーチの状態、そして指の形状など、
人それぞれに異なり、左右でも異なります。
これらの表情は、カスタマーの身体のアライメントや筋肉のバランスを物語っています。
この素の表情を変える作業がカービング(彫刻)なのです。
このカービング作業は、闇雲にやっているのではなく根拠があります。
この根拠は、足形採取の時のチェック作業で決まります。
現時点のカスタマーのチックのみならず、過去の経歴(傷害等)まで遡ります。
何故なら、現時点の状態チェックだけで終わると対処法にしかならないからです。
恒久的な改善を行うには、過去まで遡ることが重要です。
当然、五本の指の深さもチェックします。
足部の筋肉の作用がどうなっているのか?も重要だからです。
フットプリントや足部面圧測定では解らないことが足形には三次元で現れています。
アナログな取り組みですが、インソールの製作には最も重要なファクターなのです。
このような作業行程を経て、ようやくインソールの成形型が出来上がります。
インソールの製作の中で、最も繊細で、最も時間を費やす行程がこの作業です。
次回は、インソールが出来上がるまでをお伝えします。