足底を支える筋…。
まだまだコロナ禍ではありますが、
今日から女子モーグル選手のトレーニングを開始しました。
この選手のテーマは「足関節が使える」ようになること、
日本の殆どの女子選手(男子選手にも多い)は民族的な理由なのか足関節、足首が使えません。
足首が使えない? えっと思われるかも知れませんので…、
本来の足首の使い方が出来ていないと言い換えましょう。
足首、足関節は距腿関節です。
距腿関節は字の通り、距骨(踵骨の上の骨)とその上の下腿(脛骨)から成り立っている関節ですが、実際には2つの関節で構成されています。
1つは底屈(足首を伸ばす)、背屈(足首を曲げる)で機能する脛腓・距腿関節と
2つ目は内反(内側アーチが挙がる)、外反(アーチが扁平になる)と呼ばれる運動で機能する距骨下関節からなります。
上記の足首が使えていないとはこの2つの関節をゴッチャにした使い方をしていることです。
足部の足底には3つのアーチがあります、内側アーチ、外側アーチ、前方アーチの3つです。
内側アーチは人体と筋肉がなければその凹を維持出来ません。
外側アーチは下腿三頭筋の動力を伝達するために強固となっています。
前方アーチは5つの中足骨の列の結果です。
下腿三頭筋の動力を如何に足底に伝達するか?
足首はどのような機能を持てば良いのか?
もうお分かりだと思います。
そうです足首の関節の1つ脛腓・距腿関節を有効に使うことなのです。
これが足首の使い方です。
そこで重要なのが図で表している、足底腱の1つ外側バンド(Lateral band)なのです。
この外側バンドが有効に働き足首の運動を支えないと最も長く、直立することに大して最も重要な筋筋膜のSBL(スーパーフィシャル・バックライン)にも影響を与えてしまいます。
今日のトレーニングは「歩行指導」でこの外側バンドを刺激する歩行エキササイズが殆どでした。
積木は積み重ねて行ってもきっちりと歪みを修正しながら行わなければ途中で崩れるか、それ以上積み上げることが出来なくなってしまいます。
この外側バンドに刺激を入れて足底の安定を行うことはズバリこの積木の修正と同じで身体全体を整えることにつながるのです。
外側バンドは足底腱の一部ですが、足趾につながる5本の足底腱とは別に第5列を支えています。
第5列に2本の足底腱がつながっているのは、如何に第5列が人間の直立及び2足歩行に絡んでいるかをうかがわせています。